理事長所信

一般社団法人さつま出水青年会議所理事長所信

理事長 日置 慶二

2021年度スローガン

「求めよ、さらば与えられん。気概を持って貪欲に生きろ!」

【はじめに】

「成せば成る!!出水兵児の気概とまごころで!創造しよう!!誇りあるふるさと明るい未来!」 これが私のさつま出水青年会議所の原点であります。15年前、父の勧めで入会したことを昨日のように覚えています。右も左もわからないまま入会し、とにかく出席することを強く言われ、何も解らないまま出席していました。出席をすることで当会を15年間見続けてまいりました。20歳から40歳までの定年制の当会は、常に新陳代謝を繰り返し、その様相を変えてきました。入会当時は約30名いた会員は2021年度には15名でのスタートとなります。少数精鋭といえば聞こえはいいですが精鋭となるには少々力不足を感じる面があります。 諸先輩方が培われてきたご努力・ご尽力により私たちの代で45周年を迎えることができましたが、来る50周年、ひいては未来の出水市のためには、やはり存続を続け、我々自身も力をつけていかねばならないと考えます。

【正しい努力】

まず、青年会議所とは「まちづくり、ひとづくり」を通じて地域社会貢献をしていく中で各々が自己研鑽を積み、これからの地域のリーダーを担う団体であり、他者貢献や地域貢献こそが私たちの存在意義であると考えています。その活動が、誰の何を解決するために行うのかを知らないまま活動していくことは、地図を持たずに森に入るようなものです。幾度もその森に入ったことのある者は分っている道も、初めて入る者は道に迷い、時には挫けてしまうことも、抜け出すことを放棄する者も出てくるでしょう。そうしてしまえば何も得るものは無く挫折感と虚無感だけが残ります。そんなものは青年会議所でも何でもありません。会費と時間の浪費をするだけのくだらない組織に成り下がります。私の考える青年会議所のあり方とは、奉仕活動を通じ互いが切磋琢磨していく中に友情が芽生え、その力が地域社会に及ぼす影響力のある人間を形成していく場所であると考えます。 私たちはしっかりとしたビジョンを持ち、それを明確化し可視化し会員全員が道に迷うことなく「明るい豊かな社会の実現」へ向かえるようにします。そのためには、経験の長いメンバーや役員は入会年数の短いメンバーに対し青年会議所の良さだけではなく全てにおいて理解していただく努力をし、入会年数の短いメンバーは素直な心で受け入れるだけでなく、自ら考え疑問を持ち、そして疑問のままにせず、互いにより良い団体となるべく議論を深め合い、他者貢献の気概を持ち他者のために働くことが正しい努力につながると信じております。

【うちを磨け】

青年会議所の設立時の理念に「共に向上しあい、社会に貢献する。」とありました。社会 に貢献すると一言で言うにはあまりに抽象的で雲を掴む様な話になります。ビジョンも手法 も様々で地域による背景も多種多様にわたります。しかしながら私たち青年会議所メンバーの使命は「明るい豊かな社会の実現」です。では、その雲を掴む様な事をするにはどう すれば良いでしょうか。 過去に日本青年会議所の会頭に「社長の器以上に会社は成長しない」と言われたこと があります。それは自分自身の力以上の結果は得られないということです。つまり、雲を掴 む様な話であれば、その雲を掴めるほど自身をレベルアップさせる必要があります。しかし 私はそれを一朝一夕で出来るものではないと考えています。 青年会議所の歴史はそれこそ挑戦の歴史であったと思います。さつま出水青年会議所 においても「ふるさと出水クリーン作戦」や「夏祭りいずみ鶴翔祭」「おれんじカップドッジボール大会」などを生み出し、世に放ち出水市のために様々な事業を行ってまいりました。 事業を行う中で様々な試行錯誤や議論のぶつけ合いが行われ、その中において異業種の集まりであるさつま出水青年会議所メンバーが様々な観点からお互いの良いところを引き出し、時には叱咤しあいながら成長してきました。私たちはその45年間積み重ねてきたさつま出水青年会議所の研鑽を受け継ぎ、さらに 変化していく歴史の中で、未来へと引き継ぐために昇華させていく必要があると考え、さつま出水青年会議所メンバーの成長は地域の成長であるという気概を持って自分たちを成長させていく必要があると考えています。さらなる高みへと発展させていくために、しっかり と未来を見据え目標を持ち、直向きに研鑽を重ねていきます。

【怯まず前へ】

「プロスペクト理論」というものをご存知でしょうか。得をするときの感情よりも損をするときの感情のほうが2.25倍大きく感じられるそうです。また、心理学の研究によると、人はポジ ティブ思考の7倍もネガティブ思考に引き寄せられるそうです。つまり人間は危険を回避し、安定を求め、保守的に生きていく生き物であるということが長年の研究結果にてわかって います。しかし、前述のとおり青年会議所は挑戦を続けていく団体です。様々な挑戦をするとき には必ずリスクがつきものです。そのリスクを恐れていては挑戦などできないと思います。青年会議所活動を通じてリスクを恐れず挑戦を続けていくことで様々な成功体験や失敗体験を得ることで各々が体験による研鑽を積み重ね、勇気を出して、まちの為に自分自身を成長させていくことが当会の本懐であると考えます。トーマス・エジソンの言葉に「失敗したのではない、うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ。」とあります。この青年会議所活動を通じ、メンバーが“うまくいかない方法”を幾通りも試し、自発的に模索して考えていくことこそが価値あることと信じています。本年度は青年として恐れずに新たな一歩を踏み出していきます。

【おわりに】

「求めよ、さらば与えられん」は新約聖書のイエスの言葉より作られたことわざです。与えられることを待つのではなく、自らが積極的に働き努力することでよい結果が得られるとい う意味を持ちます。私は加えて「気概を持て貪欲に」としています。多少困難であっても屈 せず、勇気をもって何事にも立ち向かっていきたいとの想いを「仲間」と共有していきたい と考えているからです。志を同じくするもの相集い力を合わせ、青年としての英知と勇気と情熱を持って、これから変革していく時代を踏み出す一歩としていきましょう。

【2021年度さつま出水青年会議所行動規範】

・主体的に行動して、自責で考える。全てにおいて自分のことと捉えられるかどうか。
自ら率先して行動できるかどうか。

・他者に貢献し、理解に徹する。他者を思いやり、他者のために動けるかどうか。
まず相手を理解することを優先する。

・何事にも感謝を伝える。相手を真に思いやる。まずは感謝を伝える。相手を承認する。
真の優しさ、思いやりとは何かを追求する。相手のためにならない優しさは必要ない。